DNSサーバーとは
DNS(ドメインネームシステム)サーバーとは、ドメイン名をIPアドレスに変換する役割を担っているシステムサーバーです。
実は、サイトにアクセスする時に必要となるのはそのサイトのIPアドレスです。しかし、数字の羅列のIPアドレスでは分かりづらいし覚えづらいので、URLというものに紐付けています。
そのURLをアクセスする際にIPアドレスに変換して、アクセス可能としているのがDNSサーバーです。
例えばYahoo!にアクセスしたい場合、「www.yahoo.co.jp」というURLを「210.50.40.3」というIPアドレスに変換してアクセスしています。
DNSサーバー変更でどうして速くなるの?
DNSサーバーの処理が遅いとそのぶんアクセスが遅くなります。
なので、単純に高速なDNSサーバーに変更すればサイトの表示速度が上がります。
つまり今回は、高速なDNSサーバーに変更することで、W-Fiの通信速度を向上させます。
iPhoneでDNSサーバーを変更する方法
① 「設定」アプリを開く
② 「Wi-Fi」をタップ
③ 現在接続しているWi-Fiの右側、青い「i」マークのボタンをタップ
④ 「DHCP」タブの中の「DNS」の項目に、「129.250.35.250,129.250.35.251」と入力
⑤ 「DHCPリースを更新」をタップ
これでDNSサーバーが変更されました。
今回は「129.250.35.250,129.250.35.251」というNTT America Technical OperationのDNSサーバーに変更しました。
前まではGoogleパブリックDNSサーバー(8.8.8.8,8.8.4.4)に変更するのが主流でした。
しかし、みんながこのサーバーに変更したためあまり速度が出なくなってしまったようです。
速度比較
DNSサーバー変更前と変更後で回線速度の比較をしてみました。
確かに回線速度が速くなっていることがわかります。
平均データ転送速度:19.00Mbps(2.37MB/sec)
平均データ転送速度:20.56Mbps(2.57MB/sec)
DNSサーバー変更にデメリットはあるの?
DNSサーバーを変更してインターネットを使うということは、変更先のDNSサーバーに身を委ねることになります。
つまり、変更先のDNSサーバー管理者が悪意のある者だった場合、いくつかのリスクが付きまといます。
どのサイトにアクセスしたか見られてしまう可能性がある
閲覧したウェブサイトは、ほとんどDNSサーバー側でわかってしまいます。
通信内容を記録されてしまう可能性もあります。
通信先や通信内容の改変をされる可能性がある
最初の方での説明にもあるように、DNSサーバーはURLをIPアドレスに変換する役割があります。なので、通信先を偽のサイトのIPアドレスに変更することもできるでしょう。通信先を偽のサイトに改変されて、パスワードやIDなどを盗み取られてしまうという危険性もあります。
Wi-Fiが繋がらなくなる可能性がある
DNSサーバーが停止してしまったら、インターネットへ接続ができなくなります。
信頼性の高いDNSサーバーでない場合、ある時急にインターネットに接続できなくなってしまう・・・という可能性もありそうですね。
DNSサーバーの変更には以上のようなリスクがあります。
もちろんこれらは、悪意のあるDNSサーバーを使用した場合の話で、信頼できるDNSサーバーであれば、問題はないでしょう。
ですが、こういったリスクがあるんだということを念頭において、DNSサーバーの変更を実行するのがいいと思われます。
他に速くする方法
他の方法でWi-Fiを速くしたいという方のために、いくつかご紹介します。
- ルーターを近づける(障害物を取り除く)
- 中継器を使用して電波状況を改善する
- より高性能なルーターに買い換える
- より高速なインターネットサービスに変更
どうしても遅いという場合は、Wi-MAXなどのサービスに加入してしまうのも手かもしれませんね。
まとめ
ウェブサイト閲覧に欠かせないDNSサーバー。サイトのURLをIPアドレスに変換する役割をしています。
このDNSサーバーを高速なものに変えることで、通信速度を速くするという方法でした。
どうでしたか?回線速度は速くなったでしょうか?
こんなに簡単にWi-Fiを速くできてしまうとはびっくりですよね。
しかし、記事の中で紹介したように、デメリットもあるので注意して下さい。
DNSサーバー変更でのリスクは常に頭に置きながら、Wi-Fi速度の向上を目指しましょう。